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中小企業のサラリーマンが定年を目前にプチFIREしようという話。

【読書】『方舟』救われるのは誰か?

『方舟』夕木春央著 2022年9月講談社
を読みましたので、ご紹介します。

 

講談社のHPより



1、どんな本か


大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は
偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き
水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。
生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。
イムリミットまでおよそ1週間。
それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。講談社HPより)

www.webdoku.jp

↑ こちらはもっと詳しくストーリーを説明されているので、ご参考までに。
「WEB本の雑誌です。

 

2、特殊設定ミステリのカテゴリーか


Twitterなどでも非常に評判がよく「このミス」にもランクインしそうです。
知らない作家さんですが、評判を信じて読んでみました。

「未知の地下施設に閉じ込められて水没しそう」
「携帯の電波は届かない」
「脱出するには一人犠牲者が必要」・・・なかなか手の込んだ舞台設定です。

最近はSF的な条件を備えた所謂「特殊設定ミステリ」が花盛りです。
大ヒットして映画化された『屍人荘の殺人』などが良い例です。
古いところでは西澤保彦さんの『七回死んだ男』(1995年刊)なんかもそうですね。

本作はSF的な要素はないものの、著者のこしらえた舞台でのみ
成立しうる物語には違いありません。
スマホの登場、科学捜査の精度の向上などで普通の日常の中での
「犯人当て」のミステリを書くのが難しい世の中になったのかもしれないですね。


3、ミステリとリタイア生活


今回この本を読んで非常に良くできた、練られた作品とは思いました。
「Whoダニット」「Whyダニット」という意味でも秀逸です。

こういった作品に熱狂し「このミス」のランキングに登場する作品を
「このミス」発売前に読みきってやろうという野望を持っていた時期もありました。
しかし齢のせいでしょうか? どんどん興味が失われてきています。

投資に興味を持ってからマネー本なんかを読むようになり
そこから派生して、国際情勢にアンテナを張るようになりました。
そうなると「密室で謎の死を遂げた男」がどうのこうの、ということが
どうでもよくなってきたというか。
「たまたま密室だったんじゃない?別にいいんじゃない、密室でも」
という感じになってきました。

今後もミステリは読むと思いますが「犯人は誰か」「どんなトリックか」
みたいなものよりは人間ドラマに重点を置いたものにシフトしていくかと
思います・・・って、やっぱこれは齢ですね!

本日のなぞかけ(その47)
最新のカルチャーに興味を失っていく、とかけまして
早いもので来月はもう12月ですね、とときます。
そのこころは
トシノセ(イ)だなあ・・・かめ乃てでした。

 

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