書評家の北上次郎さん=「本の雑誌」を作った目黒考二さんが亡くなられました。
「本の雑誌」は椎名誠さんを編集長に、1976年に目黒さんが発行人となって創刊した
書評をメインとした雑誌です。
大学生の頃から読んでいた身としては、先日の高橋幸宏さんの死去とともに
ショックでした。
高橋さんは以前から脳腫瘍を患っておられたので「ああやっぱり・・・」という
気持ちでした。
しかし北上次郎さんは「本の雑誌」の最新号にも書評を載せておられたので
まさに突然の訃報でした。肺がんだとも知らず・・・。
「いやはや、すごいぞ」
「このくだりがまたいいのだ」
「いやあ、うまいうまい」・・・という書評の名調子。
大御所の書評家なら歯牙にもかけない若い子が読むような小説も取り上げ
その作品に涙する感性に、私達読者も信頼を寄せていました。
自分がその才能に気づかずスルーしていた作家さんの新作を取り上げては
自分の不勉強さを恥じるようなところも。
本を読むことに関しては貪欲にして謙虚な姿勢はまさに
「本を読むために生まれてきた人」でした。
ずっと本を読み、それを紹介する仕事を続けて全うされたわけなので
(亡くなるのが早いような気もしますが)幸せな生涯だったのかも知れません。
ご冥福をお祈りします。
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